午後４時の憂鬱
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高川君目線です。
☆毎回の事だが、一人取り残されると何故か切ない気分になる。
いつもの倍以上広く感じる教室の窓辺に寄りかかり外を見ると、空は夕焼けで赤くなっていた。
｢あ。｣
自然と、声がもれる。
塩峰の姿が見えたからだ。
コケそうになりながら生徒玄関から出ていく塩峰を、黙って見送る。
走っていく背中を見るのはこれで何度目だろう？
遠くに消えていくその姿を捕まえるかのように、手を伸ばす。
捕まえて、抱き締めて、キスをしたい。
俺はひねくれものだから、この気持ちに気付かないフリをする。
それでも、あの小さな背中から目を反らす事が、なかなか出来ないのだ。
だから俺は、小さな背中に少し、手を振った。
仮名
仮名という者です。 〜好きなもの〜 BL、漫画、アニメ(ギャグマンガ日和、湯神くんには友達がいない、ハイキュー、斉木楠雄のΨ難、群青にサ...
