no title
----------菅原side----------
角を曲がった俺は地面にぺたりと座り込む彼女を見た。訳が分からなくて惚けていると彼女は説明してくれた。
どうやら俺の足音が怖かったようだ。
俺は申し訳なく思って謝ったが、由奈は俺のせいではないと否定する。
由奈と目線を合わせるためにしゃがむと、今にも泣き出しそうな顔が目に入る。
俺は無意識のうちに手をのばしていた。
ぐっと引き寄せて抱きしめると、一瞬体が強ばったが、由奈はすぐにその力を抜き体を預けるのがわかった。
「ほんとごめんなっ…怖かったんだよね?」
抱きしめる力を強める。
そして、しばらく経った頃。
少しずつ体を離して、顔を覗き込む。
「大丈夫?立てそう?」
由奈が小さく頷いた。
俺は先に立ち上がり、彼女に手を差し出す。由奈はすぐにその手を重ねてきた。
ぎゅっと掴み、引っ張ってやる。
受験が終わったので戻って参りました。 ふたたびよろしくお願いします。 アイコンはシオさんに描いていただきました!! ※腐&夢 女子...