クロ月
「べ、別に嫌いって訳じゃありませんけど。」
こんな時にも、素直になれない自分が嫌だ。
本当は、自分の言葉で、自分の声で、この気持ちを黒尾さんに伝えたいのに。
「ははっ。素直じゃねぇな。ま、可愛いから良いけど。」
笑いながら、黒尾さんが優しく僕の髪をなでる。
「ツッキーが言ってくれない分、俺がたくさん言ってやるよ。」
「は?」
――ガシッ
首の後ろを黒尾さんの手のひらが触る。
直後、黒尾さんの顔が耳元に近付いた。
「好きだ。」
「?!」
たった一言で、顔が熱くなる。
黒尾さんの声だけで、心臓が早鐘を打つ。
悔しいけど認めるしかない。
僕は、黒尾さんが好きなんだ。
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仮名という者です。 〜好きなもの〜 BL、漫画、アニメ(ギャグマンガ日和、湯神くんには友達がいない、ハイキュー、斉木楠雄のΨ難、群青にサ...