no title
ーーでも。麦藁屋に女が居るって知っても、陽菜の想いは相変わらず麦藁屋に向いたまま。
ーー俺の気持ちも届かないまま。
ロー)どうすりゃ良い?
愛)その面写メってばらまいて良い?
ロー)俺の質問に答えろ。
ーー携帯片手にニヤニヤと顔をにやかす愛に言うが、愛は笑ったまま答えない。
ーー陽菜の幼なじみだというから、こうやって閉店後の実家のカフェで向き合っているというのに。
愛)自分で考えなよ。アタシに聞かないでさ。
ロー)考えても分からねぇから聞いてんだろうが。
愛)何でアタシが答えなきゃならないのさ。シャチ辺りに聞いた方が的確な答えが返ってくるんじゃないの?
ロー)アイツの恋愛理論はおかしい。
愛)まぁ同感だけどさ。
ロー)……何で俺、こんなにめんどくさいやつに惚れたんだろうな。
成人式間近な学生。最近小説を書かないため、待ってくださっている読者のみなさまには罪悪感しかございません。頑張っておもしろい作品をア...