マ/ス/カ/ット
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「では、本日の会議はここまでとする。 解散」
手塚クンの号令で生徒会役員は席を立ち、各々が部活や塾等に向かい始めた。
手塚クンも資料を整頓して席を立つ。
生徒会室の扉に手を掛けたところで彼は立ち止まり、振り返った。
「まだ帰らないのか、真夜」
彼の声が私の名を呼び、耳がくすぐったくなった。
早く鳴る鼓動が心地よい。
「うん。 この資料だけ片付けたら帰るよ」
「そうか。 …真夜は真面目だな」
そう言うと彼は踵を返し元いた席に座った。
私は思わず瞬きをして彼を見詰め、首を傾げる。
……部活行かないのカナ?
「資料を貸せ。 手伝おう」
「えっ!? い、いいよ、悪いし」
「気にするな」
ちはる
テニラノ、加工、たまにお絵描き_(:3」∠)_