マロン☆彡さんリクエスト
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「…私はいつまで生きられるんだろうか」
私は目の前にある日向夏の木に手を触れて、嘆いだ。
私の正体は日向夏の妖怪。
昼間は人間に化け、私の餌となる人間を探し、夜は体力消耗を削減する為に元の姿に戻る。
今はもうすぐ夜明けをさす。
「さて、今日も行かな…こほっこほっ…」
最近、咳をするようになってきた。
多分、もうすぐ自分が消えてゆく知らせでもあるかもしれない。
そんな事はどうでもいい。
今は私の餌となる人間を探さなければならない。
私はすぐさま人間に化け、学校に向かった。
学校に着いても咳は止まらなかった。
「こほっ…少しうがいでもするか…」
水道所に向かうと、運動部らしきメガネ君が廊下に歩いていた。
私はメガネ君の名は知らない。が、どこかで見た事のある顔だった。
気になりながらも私とメガネ君はすれ違った。
名無しさん