黒ラノ
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高校生活が日常化した五月、アタシはいつものように部室へと向かう。途中で青峰とすれ違ったのが誤算だった。
「アンタ、”まだ”部活休んでんの?」
青峰「あ? ……んだよ、お前か」
振り向いた青峰は面倒くさそうにそう言って、アタシの問いに答えもせずに歩き出す。
「かっこわる」
アタシは言葉を青峰の背中に投げた。
中学の頃から青峰の強さに憧れていた部分があったから、余計にそう思った。
青峰は「どうとでも言えよ」と去っていく。
アタシは青峰から関心を外して部室棟へと少し急いだ。男バスの部室を通り過ぎようとすると、中から桃色の髪がなびいた。
桃井「っあ、ねぇ! 青峰君見なかった?」
困ったように眉を下げて尋ねる桃井を半ば不憫に思いながら、アタシは青峰に会った場所を伝えた。
゚・*:.。.*.:*・゚.:*・゚*゚・*:.。.*.:*・゚.:*・゚*゚・*:.。.*. 代表作(合計604作) *黒子のバスケ 《モノクロ*カラフル -second season-》 ...