バースデー・イヴ/櫻井翔作品(02~3)
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匿名子。なんてファンキーな名前だ。俺は一瞬で恋に落ちた。好きな子にさりげなく好き好き光線を送ったり、地道なアピールを繰り広げるのが俺の片想いパターン。だけど名子との場合は特別だった。自然な流れで付き合って半年になる。2人の時間も凄く自然。刺激に満ち溢れた時間ではあるけどヘンに相手に気遣ったりが全くない。最高!ただ俺は心を許した人の前だと強引だ。交差点を走り抜けながら俺は思う。今日も強引だよな‥。今日は俺の誕生日イヴにあたる。「前夜祭祝ってくれよ。今から家に行くから」と電話をして「パスタがいい」など一方的にリクエストをまくし立てた。彼女の誕生日などイベントを大切にする男だ。でも自分の誕生日とかはどうでもいいんだ。ただ彼女と居たいのと照れ臭いのとでいつも以上に強引だ。だけど反省してる暇はない。だって彼女の家が見えてきたから。あいつの笑顔が俺にとって最高のプレゼントになるはずだ。
櫻井作
名無しさん