月沈む夜:22:最終回(銀月注意)
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「…正気か?」
月詠は至って冷静である
「さ、さっきも言ったろ?高倉の前で///」
「あれは…あいつを騙す為じゃ無かったのか?」
「ちげーよ!俺は…本気でお前を愛してるんだ!」
何て大胆発言。え、俺ちょっとかっこよくね?
「最後のが無ければな」
「そっか…って、人の心よむなぁっ!!」
「自分で喋ってた」
「え゙」
暫く沈黙が流れる
2人は笑い出した
銀時が月詠の耳元で囁く
「俺はぜってーお前を1人にしない」
「銀時…」
「な?」
「ああ…」
「我慢するな。泣けば良いんだ」
夜明けも近い頃、月詠は泣いた
沈みかけた月が月詠のごくわずかな涙を輝かせた
あの時と同じように。
しかしそれは、
あの時とは違い
地面に落ちる事は無く
銀時の服のシミとなって消えた
「月詠…」
「銀時…んっ」
月沈む夜に交わすのは
涙の味の、甘くもほろ苦い大人の口づけー
─fin─
名無しさん