怖い話 F
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続き
その日の帰りの車は、いつもとは違う道を走ったのを覚えています。
それと、車の中で母が変な質問をしてきたことも。
「C(妹)ちゃんを可愛いと思う?」
「……うん」
「あなたはお兄ちゃんなんだから、なにかあったらCちゃんを守らないといけないよ」
「うん」
「来週からCちゃんと一緒に病院にきてそばから離れたらいけないよ」
「うん」
当時は、何故母がそんなことを言うのかわかりませんでした。
それから毎回病院でお婆さんと私達は会いましたが、ある日を境に急に見なくなりました。
それから十年以上経ち、母に「そういえばあのお婆さんどうしてるんだろうね?」と尋ね、
返ってきた答えに私は震えました。
「あの人は多分亡くなったよ。それに、お婆さんじゃなくて私と同じ年なの」
私は驚きました。