りぼめる
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「よかったぞ○○」
「ありがとう。お父さん」
差し出された花束を受け取り○○ははにかんだ。色とりどりの花から香る香りが鼻を掠めた。
「ディーノさんも来てたのに急用で帰ったの」
「まぁ仕方ないよ。ディーノは多忙なんだから」
母が眉を寄せて言うのに対して○○は肩を竦める。
「○○、少し冷めてるわね」
「冷めてないよ。多分」
『ちょっと着替えてくるね』と両親に告げて○○は控え室に入る。
こじんまりとした控え室で異彩を放つ大輪の花に○○は苦笑いを浮かべる。
「おじさまやり過ぎだよ…………。ん?」
大輪の花束の中にポツンと赤いバラが1輪置かれていて○○の目を引く。ゆっくりそれを持つとバラの下に紙があるのに気付きそれも手に取る。
続く
名無しさん