りぼめる
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「わたくし、お嬢さんと呼ばれる歳でもなければ幼くもありません。……お受けしません」
マスカットをフォークにさして口に運ぶ。生憎○○はお嬢さんと呼ばれる程幼く、そんな歳でもない。
それで引き下がると思っていたら男はなかなか引き下がらずしつこく食い下がる。○○の眉が段々と中心による。
後少し何か言ったらしばこうと決めていたら、男の肩に手が乗り○○もその男も手の主に目を向けた。
「レディが嫌がってるじゃないか」
「だからレディじゃない」
赤い生地に金の装飾が施された仮面に○○は見覚えがあった。○○が口を開けた瞬間に手首を捕まれ引き寄せられる。スッポリと収まった時に確信した。
「もうちょっとマシな救い方あったでしょ」
「助けてやったのにヒドイ言いようだな」
「ふん」
続く
名無しさん