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明日もまた会えるよね。 No.10

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「キルア?」


私は男の子をじっと見るキルアに気付き、小声で声をかけた。

「…」

キルアは何も言わずに男の子の隣までスケボーを滑らせていく。

「ねぇ君いくつ?」

「12歳」

キルアの問いに、男の子はすばやく答える。


12ってことは…私やキルアと同い年…。

見るところ、いたって普通の男の子だ。

それなのに、なんでこの年でハンター試験を受けようと思ったんだろう…。


「サクラ、走れるか?」

「…あっう、うん。大丈夫」

ぼーっと考え事をしていた私はキルアの問いかけに少し反応が遅れながらも、スケボーから降り、男の子の隣を走り出した。


たぶんキルアがスケボーに乗っていたのは私のためでもあったんだと思う。

私は遺伝的に病弱な少数民族の生まれだ。

いくら体を鍛えたとしても、私はちょっとしたことでしょっちゅう熱を出してしまうのだ。

それを言わないのは、キルアの優しさ。

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