リクエスト
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「ハァ……ハァ……」
私はただ走ってた。
体は神経が通ってないかのように、何も感じなかった。いや、感じれなかった。
彼の見えない遠くへ一歩一歩全力で地面を蹴った。
「あっ…」
路上の凹みに足を引っ掛け、重力に逆らうことなく、私は地面に叩きつけられた。
でも、痛くない。何も感じない。
誰もいない夜道に一筋の雫が落ちた。
「酷いよ…酷いよ神様…ッ」
どうして彼に好きな人がいるんですか?
どうして私じゃないんですか?
どうして彼を奪われなければならないんですか?
どうして…どうして…
「アキさん…?」
聞き慣れた声がふと私を包んだ。
ゆっくりと顔を上げるとそこには、
「リエーフ…」
そこには驚いた表情のリエーフがいた。
英沙
どうも毎日、矢巾さんへの愛で溢れてる英沙です。春から工業高校生(*-∀-*) 小説ときどき絵書いてます。 ハイキュー‼︎とワールドトリガーと...