リクエスト
泣きじゃくって約20分。リエーフは黙って背中を優しく摩り続けていた。泣やもうと自分に言い聞かせるがクロの顔が頭の中で蘇ってまた涙が溢れる。その繰り返しだった。
「ごめんな…ッ…迷惑かけて…ヒック…」
「迷惑じゃないですよ」
リエーフは言葉を続けることなくまた黙って背中を摩った。
「もう…大丈夫…」
「…そうですか」
迷惑かけまいと少し強がった。
するとリエーフも摩るのをやめた。
「リエーフはさ…好きな人に好きな人がいたらどうする?」
「どうって…とりあえず気持ちだけは伝えます」
リエーフは強くていいな。
私が弱すぎるだけか。多分私はクロに好きな人がいなくても多分告白はしないと思う。
やっぱり怖いんだ。
亀裂が入ったようにそこから関係が崩れ落ちるのが。
「リエーフは関係が崩れることは怖くないの?」
「それは怖いっスよ。でも伝えることに意味があると思います」
どうも毎日、矢巾さんへの愛で溢れてる英沙です。春から工業高校生(*-∀-*) 小説ときどき絵書いてます。 ハイキュー‼︎とワールドトリガーと...