刺激的な彼 。

私は生まれつき 色が見えなかった 。

医師｢〇〇さん｣

『はい』

医師｢何か大きく感動したり、強い刺激を受けたら、
色がわかるようになるかもしれない｣

『はい』

こんな病院の中で刺激なんて ＿＿ .

彼｢ねえ｣

彼は私に色を教えてくれた 。

彼｢これは??｣

『うーん、黄色』

彼｢正解｣

灰色の濃さでなんとなく元の色が分かるようになった 。

彼｢すごいね、だんだん分かるようになってきた。｣

『ううん、まだ薄い色は分かんない』

＿＿ 彼が刺激そのものだと思っていた 。

『綺麗な海。』

彼｢白黒なのに??｣

『もう匂いとか音とかベッドの上から見るのとは全然違うよ』

『ねえ、私の目が治ったら、またふたりで見に来ようよ。』

彼｢うん…｣

彼の死は ＿＿ .

あまりに唐突であまりに刺激的だった 。

【#意味がわかると感動する話】