葵暗side.水底3.5-2
次の日も、そのまた次の日にも…
神父さんは毎日、迎えに来てくれた
毎日毎日、僕は扉越しにそれを断り続けた
行きたくない、放っておいて、今日は嫌だ
神父さんの顔を見る事もなく、ただ…そう…
ある日、不意にお腹が鳴る
あぁ、そっか…お腹が減っちゃったんだ
そういえば、もう一週間くらい動いてない様な気がする
前は全然…お腹なんて空かなかったのにな…
……お腹が減る…のは、当たり前…なのかな
…いや、当たり前に決まってるよね
ねぇ……君も、生きてるんだもんね
あの時もお腹が減ったから…動いたんだよね
たまに、伝わってくるんだ…君の気持ち…
だから、あの時はすごく怖くなって…
…僕だけの気持ちじゃ抑えられないって…なんとなく、分かってしまったから…
「……おいで」
荊を呼び出して、その刺に触れる
刺が皮膚を傷付け、ツゥっと血が滴ってくる
…なんとなく、荊の抵抗が伝わってくる
*フォローする前に一読お願いします* 浮上率不安定(現在平日はかなり低浮上) 投稿したりしなかったりが激しく、コメ返もコメ回りもすぐ出...