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口を開く。
乾いた空気が喉を撫でる。
言葉に変換する為に吸い込んだ空気が、
其の儘の形で外に出ていく。
…皆さんを信用していない訳じゃない、けど。
でも。
言葉が、出なくて。
「無理に話すことはありませんよ」
落としていた視線を上げる。
皆さんが、優しく、そして慮る様に言った。
「そうサ、自分のペースで佳いじゃァないか」
「話したくなったら、教えて呉れれば佳いンだ」
胸の奥が、熱を持ったようにじんわりと染みた。
優しさが、思いやりが嬉しかった。
視線が落ちる。
其うでもしないと、
此ンな情けない表情を見られて仕舞いそうで。
「大丈夫だ、独りじゃない」
2021/01/26更新 【PROFILE (雑)】 名前 お好きなように(( 誕生日 8/1 青い鳥 @Ra_Bi_3 取説 チキンです🐔 ✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼ 【諸連...