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絞り出す。自分の手のひらに爪を立てた。
泣きそうだった。こわくてたまらなかった。
────好きだった。とても。心から。ずっと。



「死なないで。どうか…どうか無事でいて」


あなたの無事を、毎日神様に祈る。そう伝えたら彼は笑ってくれた。前のように。きっと会いに来ると約束して。


「家の手伝いをちゃんとするんだぞ」

「もう、今それを言うの?」

「キミはそれでよく親に叱られていたから」


互いに笑い合う。終わりの時間が迫っているのを拒むように。永遠を願うように。……心を願うように。


「それじゃ、行かなくちゃだ。」


彼が言った。
名残惜しかった。

また、行かないでと言いそうになった。
面倒な女だと自覚した。
認めるから、神様、どうか彼を連れていかないで──


「うん、気をつけてね。」


そっと言う。小さな声で。
あまり口を開くと、余計なことを言いそうだった。

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