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何だかソワソワしているのも、急に街の様子を喋ったのも、あまりにもわかり易すぎる反応だ。小学生にも言い当てられるだろう。
まぁ、そこが可愛らしいと言えばそうなのだけれど。
「任務に戻ります」
そう言って、踵を返した彼の腕を掴む。ビクリと肩を震わせた彼が、何かを恐れるように唇を噛んだ。
…失礼だなぁ、意味もなく暴力など奮ったりしないのに。
「それは、ゴミかい?」
彼が握り締めたモノを指さす。
「……これは」
言い訳を探すような沈黙の隙間を縫って、
ひょいとそれを奪い取る。
「おや、猪口冷糖。何故君がこれを?」
「…ゴミです、捨てておきます」
君は吐き捨てるようにそう言うけれど、
それを鵜呑みにしてあげるような私ではない。
それくらい君も知っているだろう?芥川くん。
「誰に渡すつもりだったんだい?…それとも、誰かから貰ったのか」
「貰った訳では」
2021/01/26更新 【PROFILE (雑)】 名前 お好きなように(( 誕生日 8/1 青い鳥 @Ra_Bi_3 取説 チキンです🐔 ✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼ 【諸連...