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小説 またあした

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するとその時、聖月と柊の意識がふっと遠のいて行った。そのまま二人は呼吸だけして目を覚まさなかった。
それから数ヶ月間、二人はそのままでいた。目を覚まさぬまま、何も話さぬまま、ただ相手の存在だけを感じで寝ていた。
次に目が覚めたのは、二人の息が引き取られる直前だった。
二人はほぼ同時に目を開けた。
「おはよ」
「おはよう」
「あれからどのくらい経ったんやろな」
「さあ。でも、もっかい目覚めたってことはさ、私らちの命っちゃ、もう無いんかもね」
「ほうやね」
落ち着いた声で言った。
二人とも起き上がることはできなかったため、顔もきちんとは合わない。
「河口、もう覚悟はできるとるんけ」
「こんな世界来て、できとらん方が不思議やわいえ」
「確かに。俺もできとるよ」

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