限界,決壊。拾参
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近くのコンビニのロゴがプリントされた見慣れたビニール袋に,溢れんばかりの菓子はその全てがチョコ系だ。
コンビニがバレンタインに便乗して出しまくっているチョコ系スイーツまで全て,本居は買って来た。
「俺甘いの苦手なの知ってんだろ。すげぇ時間かかるじゃねぇか。まぁ,チョコ大福は…んー…お前も食うの付き合えよ」
睦月の言葉は暗に全部食べると言っているように聞こえる。
付き合えと言われた本居は,学校では甘いものは無理だと言っていたが。
「好きだろ?」
本来は無類の甘いもの好きである。
「…まー取り敢えず上がれ。ずっと玄関にいる意味がわからん」
睦月は菓子の詰まったビニール袋と本居の手を取って引っ張り上げるとそのまま廊下を奥に進もうとする。
実蓮
ふわふわぱりん。 そんな心の本の虫。 文字をむしゃむしゃ音をぱくぱく。