こっち向いて有岡くん!01
高校生になって初めてのクラス替え。きっと興味を持たないでいるのは私くらいだろう。
「楽しみだね!」
〇「え、あー…うん」
小学校からの親友である愛菜が満面の笑みでそう告げてきたものの、あいにく今頭の中にあるのは恋愛ゲームに出てくる男の子だけ。
愛「え、また乙ゲー?」
〇「ま、またって言わないでよーっ! 私がゲームでしか恋愛できないの知ってるでしょ?」
愛「知ってるけどさぁー…ま、今回のクラス替えでいい人に出会えるといいね!」
二次元の男性しか興味の無い私を好きに指せる人が果たしてこの学校に存在するだろうか?
別々のクラスになってしまった愛菜と別れ、教室に入った私は黒板に示された席へ向かった。けど――。
〇「え、誰……?」
「――え!? だっ、誰!?」
私の席に座る、黒髪の男子生徒。
胸元に付けられたチューリップの形をした名札には“有岡大貴”と書かれていた。
プリ小説にて活動中! #あずきの図書館 で検索すればヒットすると思います。 主にJUMPの夢小説を書いていますが、そのうち他のグループなど...