カノキド小説
__僕は、つぼみを通して、初めて気づけたんだ。
今まで見てきた風景も、嗅いできた生活の匂いも。
僕の目も、感覚も、気づけばつぼみを自然と探している。
どこにいても、なんとなくわかる、そんな気持ち。
今まで視力の悪かった人が眼鏡を渡されて、初めて視界が良く見えることに感動するような。
そんな、些細なことなんだけれど。
それでも、変わった。
僕は、変わった。
逃げている自分を、自覚するようになった。
今まで何も見て来なかった自分を恥じることを知った。
そしてそれを開き直ることを知った。
全て。
全て、つぼみが教えてくれた。
「…修也?」
つぼみが声をかけてきた。
ああ、そうか。
僕は微笑む。
微かに、でも確かに笑った。
君だったんだね。
僕に、こんな感情があることを教えてくれたのは。
君が僕を、変えてくれた。
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