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第11話。
投稿日:1269 0 5違う道を使っても駄目だった。
渡るタイミングをずらしても、駄目だった。
走って渡ろうとしても、駄目だった。
これが、最後の手段。
「───!───!」
あなたが、私を呼んでる。
でも、よく、聞こえない、な。
もっと、近くにきて。
「何やってんだ!」
あぁ、やっと聞こえた。
やっぱり、凄く怒ってる。
「お前を犠牲に救われたって嬉しくねぇよ!」
これしか、方法がなかったんだよ。
ゆるして、ごめんね。
「もう二度と、お前を独りにはしねぇ!
今度は俺が救う番だ!」
そう言うと、西谷は携帯を取り出して。
そこで、意識が途切れた。