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リクエスト
投稿日:684 0 7
「ちょっと待って。クロ休憩してないデショ。」
「な…何故バレた…?!」
さっきドリンクが置いてあるベンチに行ってからまだ10秒も経っていなかった。いくら鈍感な奴でもそのくらいは察しがつく。
「ハァ…パスやりたいならさっさとドリンク飲んできな。」
呆れたような口調で小さく言葉を放つと、電光石火の如く素早くベンチへ向かった。
どんだけバレーが好きなんだよ。
呆れつつも感心を抱いていた。
私も中学生のとき、バレー部に所属していたが本気ですることもなくかといって全くやる気がないわけでもなかった。
ただ思ったのが"つまんない"の一言。
そんなバレーボールをこの高校生活に費やすことが出来るのはクロに限らず、全員すごいと思った。
お待たせ。と言ったクロの方を向き、静かにボールを放った。