企画02

• ハイラノ

「 え？ 」


「 …来てくれたのがあんたで、よかった 」


「 ！ 」



いつもとさして変わらない表情。冷たい目に何が映ってるかなんて俺は知らねえし、俺が他の先輩たちみたく聞く耳持たずどやしたりしねえ警察官だからってのもわかってるけど。それはあまりにも衝撃的な言葉だった。

動揺する俺を置いて後輩たちに「 あんたら帰んな 」…って、警察官を前に堂々となにいっちゃってんの。



「 はあ… 」


「 連れてくんなら早く連れけよ 」


「 そう言われてもお前悪いことしてねえからな… 」


「 そうやってあたしたちみたいな落ちこぼれに甘いからいつまでたってもこんな街の警察官なんだよ、あんたは 」


「 はは、違いねえな 」



それでもこの街でお前に出会えたことはよかったって思ってるよ。