No.46 純粋に。

• 黒ラノ

くるみside

伊『お前...紫原と何かあったか？』

先輩にいきなり図星をつかれて頭が回らない。
く『え？な、何改まってんですか…先輩...？』
と、言葉を繋げるが、先輩にはきっとバレてる。

伊『あったんだな？』

私はゆっくり頷く。

伊『！じゃあ何が！ く『でも！』
私は先輩の言葉を遮る。


く『...確かに、ありました。でも...今日さっき！アツシが話しかけてくれたんです！私もアツシも、お互い忘れられてるなんて思ってたけど、覚えてて...なんか...もう、吹っ切れたんです。だから今は...』

もう自分が何言ってるのかわからない。
涙がこぼれる。
私は先輩に向かい直す。

今は...今は





く『アツシに純粋に恋してるだけなんですよ』




そう。ただ今は、アツシに振り向いて欲しいだけ。