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投稿日:50 0 2朝。
しおの一日は早く始まる。
そっと寝床から抜け出すといつもの着物に着替え髪を結う。
全ての支度を終え職場へと向かう。
真選組屯所の門をくぐると厨房へ向かった。
しおの仕事は真選組のみんなの栄養管理。朝昼晩と食事を作っている。
毎日忙しい彼らのサポートをしている。やり甲斐のある仕事だし、しお自身それに誇りを持っている。
米を炊く準備を終え早速仕事に取り掛かろうとしたタイミングでしおに声をかける。
「しお、おはよう」
「あ、ミツバ」
穏やかに笑う彼女。──沖田ミツバ。
しおと共に真選組隊士達の食事を作っており、屯所の隣にあるしおの自宅の同居人。
「今日も頑張ろうね」
「えぇ。」
穏やかに笑い、2人肩を並べ調理を始める。
こんな毎日が幸せなのである。
──でもどうしてだろう。
こんなに幸せなのに、なにか引っかかっている自分がいる。