-
小説『先生に恋しました。』
投稿日:1600 0 28美咲父「ありがとうございます。加藤先生。」
加藤先生「橘美咲さんは凄く頑張っていたんですね。」
美咲父「そうなんですよ。」
加藤先生「小さい頃にそんな経験をしたら、生きるのが辛くなるのに今も元気に笑ってますし。」
美咲父「でもたまに、窓の外を眺めるときがあるんですよ。美咲って。」
加藤先生は教室でそういうことをしていたのを思い出した。
美咲父「あれは、妻からの教えなんです。元々美咲は内気で人に悩みを相談するのが苦手だったんです。だから、妻が言ったんです。もし辛くて誰にも相談出来ない時があったら、窓の外の景色を見な。そしたら不思議と不安や悩みがスッと消えてくよ。って。」
加藤先生「そうだったんですか!」
美咲父「妻が亡くなった時も窓の外を1人でずっと眺めていました。そのとき思ったんです。1人にこれからさせてしまうけど、頑張って生きていくんだぞ!って。