#24
────私は気付いていた。誰が鑑賞券を盗ったかってこと。
私は今まで、勇気が出ない、嫌われたくない、そんな言い訳ばかり並べて本当に大事なこと、自分の気持ちから逃げてきた。
“変わらなきゃ”
そして、さっきのカフェ周辺を探した。近くの公園のベンチに背中が見えた。
笑咲『…彩』
パッと振り返った彩は、泣いていた。
彩『…ごめん、ごめんなさい…、』
手には鑑賞券が2枚握られていた。
笑咲『彩…蒼大のこと好き?』
彩『…好き。ごめん、大好きだった。だから映画なんてなくしてしまえって思った。…はは、私、最低だよね。大切な友達なのに。』
胸が苦しかった。彩の気持ちに気付かなかったうえに、彩に蒼大との話をしたこともある。
笑咲『ううん、こちらこそごめんなさい、気付かなかった。でも』
笑咲『“盗る”なんて行為はして欲しくなかった。』
大事なこと、自分の気持ちは口で言わなきゃ伝わらないんだ。
ℓσνє♡➺山﨑賢人 けんたお Let's OPEN!!!↓↓↓ 色んなことがスキです♥ ◎加工画...