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『なんでｯ!……言ってくんなかったんだよ……ｯ』

｢りょーくんには、心配かけたくなかった…｣

『頼って、言ったんじゃん。』
『彼氏なんだからって』

｢ごめん……｣



医者から、余命が後1年だって言われたのは
1週間前だった。



医｢脳のガンです。｣

｢脳…のガン……｣

医｢はい、余命は後1年だと思います。
いえ、1年も生きれないと思っておいてください｣


医者から、冷たくそう言われた時
頭にすぐ浮かんだのは君だった。


母｢涼介くんには、言っとかないとね｣


母は目に薄ら涙を浮かべて
手を繋いでいる4歳の弟は口をポカーンと開けて
何を話しているのか分かっていないようだった。


｢りょーくんには内緒にしといて｣
｢りょーくんには笑顔でいて欲しいし、
今、大学受験で大変な時期だから｣

母｢…ｯ分かった。｣