連鎖

全身を走る熱と共に変わる自分の体。脳内に走った記憶。
そうか、彼はずっとこの声が煩かったのか。

❇︎誰か早く助けて…
「愚鈍な自分が腹立たしい。」

❇︎ 僕はどうすればいい
「今回も助けられないなんて」

❇︎これが運命だというのなら、呪ってやる。
神も、僕自身も
「嗚呼なんて罪深い」

❇︎ 神の運命とやらに従うくらいならここで抗ってやる。救いなどいらない。奪われた命に救済を…それで僕が生きた意味がある！
だからウィル…生きてくれ……もう後悔はしたくない。

「神よ、罪深い俺“僕”にどうか罰を。何もない“罪のない”彼に救いを。」

ごめんなさいーーー。

ーーーこれは「怒り」

頭に赤い花を一輪咲かせ、倒れた俺の家族。
騒音から解放された彼はどこか悲しそうで。

The next vampire of Wrath.
歴史は繰り返す。

ﾀﾋ亡ED 3【連鎖】