マツリ

むかーしむかし。
俺って元はただの小さな木だったんだけど、いつのまにやら神様になっちゃってたんだよね。

されるがままに崇められた、……初めは頑張ったんだよ？
そしたらなぜか、いろんな責任がのしかかってね。最終的に私の前に着飾られた人間が供えられたり、果てに切り倒されそうになったりしてさ…人間ってほんとに意味がわからない。我はそんなに怖い神様じゃないのに、不服だとも。僕はそうであれと言われたから、努力したさ。

だからこんなになってしまったよ。
知ってるかい？木を切るとキミたちと同じ真っ赤な血が流れることもあるんだ。俺だって生きてるんだから。
君たちが願ったんだ。
だって俺は木霊だから。
好意も、恐怖も、信仰も、君たちの声はちゃんと返すとも。


ああーーー

「これだから、人間は好きになれない……、なんてね♪ 人間は大好きだとも、自然に優しい子は特に。もちろんキミも、ね！」