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序章
投稿日:54 0 3「直ぐに手術をしなければ、お子さんは危険な状態です。」
頭の中が真っ白になってしまった私が唯一覚えている、お医者さんがお母さんに向けて
言った言葉。
確かに最近すごくしんどかった。でも、こんなことになるなんて
お母さんは泣いていた。「あなたまで」こんなことになるなんてって
手術の日程が決まった。四日後らしい。
怖い。タヒんじゃうんじゃないかって思えば思うほど口の奥が無意識に力む。
喉がつかえて、ご飯が喉を通らない。夜も眠れない。
ふと、しぃちゃんの顔が頭に浮かんだ。
今はもう亡き、私の大事な…大事だった双子の妹。
しぃちゃん…しぃちゃんはいつも笑っていたよね?
こんな怖くてどうしようもない思いはどうしてたんだろう?