09.バニラエッセンスには騙される
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沖田の胡坐の上でもがいてみるが、背中に強く回された手のせいで動けない。
「俺ァナメられるのは御免だが、ナメるのは割と好きでしてねェ。」
「それなめる違いい!私だってナメられるのは御免だよ!っていうか、舐められるのはもっと御免ですからァァ!」
「なんでィ、土方はよくて俺はダメなんですかィ?」
「ひ、土方さんもよくない!誰でもダメです!…わ、わざとらしくしょんぼりしてもダメ!」
しゅん、と肩と眉を下げる沖田。
演技だとはわかっているが、可愛いと思ってしまう。
「ちょ!いい加減に離して!!見られたらどーすんの!?」
ちなみに二人は広間にいる。
いつ誰に見られてもおかしくない状況だ。