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静かに一口、紅茶を飲む。
「気になる?」
尚斗にそっと聞かれる。
「…別に」
「そっか、…そっか、」
何かを納得したかのように言う。
「な、何が?」
「璃子はあいつが好きか?」
「……え、」
「璃子、ずっと顔が緩んでる。」
「そ、んなことないよ…」
自分の顔をペタペタと触る。
尚斗に言われるほどなのかな…?
「まぁ、璃子は鈍感だしな」
「ど、鈍感じゃないし…!」
「そう?
でも、もうみてれば分かるよ。好きな奴のことくらい見てればね。」
そんな事をサラッと言ってしまう。
きっかけはいくらでもあった。
…気づくきっかけが。
いくらでも。
頬が緩んだり。
急に熱くなったり。
話してみたり。
泣いてしまったり。
…心がズキッとしたり。
たくさんあったはず。
海夏の最後の一文のことはこの事ってことも。
真。(活動お休み
ゆるり。ふわり。ひらり。