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…

その先輩に連れて行かれるまま、廊下を歩いて行く。


「…ｲﾀｯ」

「……まって、」


突然止まった先輩の背中に鼻をぶつける。


「まって、…まって、まって！」

「えっ？」

「君、紗恵ちゃんであってるよね！？」

「え、…あ、はい」

「よかった…稟に怒られるところだった、」

「え、ｾﾝﾊﾟｲ…？」

「あ、何も言ってなかったね。」


一度とまって、私を見る先輩。
顔を見れば見るほど、綺麗な人だなって思うような人。



「私、板野優芽って言うのね。まぁ、稟のやつの保護者だよ」

「…ん？」

「じゃ、行くぞ！」

「え…、むむ無理です！」



また歩き出そうとする先輩の腕を引く。
今は、どう考えても無理。

さっき逃げてきたばかりなのに…