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一誠が言ってることは、あまり自分の中ではしっくりこなくて。
きっと、高校生になって菜々李はあいつが好きなのだろう。
それしか、俺には考えられない。
「……むかつく、」
そんな、投げやりの言葉は聞こえるはずもなく地面へと落ちていく。
「櫂?」
「……ん?」
「練習再開するって、…気分悪いの?」
「いや、大丈夫、」
「そう…」
練習再開すると、教えに声をかけてくれた野中さん。
でも今は、脳裏ではあの灰色の空が思い浮かべられて。
なかなか足が動かなくなる。
もしも、俺じゃない別な奴と…。
なんて、そんなこと言ってみたら菜々李は笑うだろう。
それでも、頭の中は一人のやつの名前しか思い浮かぶことはない。
心の中で菜々李を呼ぶことしかできない。
真。(活動お休み
ゆるり。ふわり。ひらり。