1週間の奇跡
「楽しかったね、新一!」
蘭は満面の笑みで言った。その日、奇跡的にも俺たちは何かの事件に巻き込まれることなく一日を過ごした。
「ああ!」
蘭はこちらを見ながら、少し赤い顔で言った。
「ねえ、新一。またここに来ようね、新一が帰ってきた時に。それまで待っといてあげるから。」
「ああ、また…。」
そこで、言葉が止まった。黒ずくめのやつらの一人ウォッカを追って消えた裏道をみたからだ。
(…また?何言ってんだよ。いつ新一の姿に戻れるか分かんないのに、そんなこと言えんのかよ?)
一生コナンのままかもしれない。もしかしたら、黒ずくめのやつらを追って死ぬかもしれない。「また」なんて言葉、帰ってこれるかわかりもしない身で言えるのか?
「新一?」
心配そうに、蘭が顔を覗き込んだ。俺はハッとなって答えた。
「また…来れたらいいな。」
「…うん。」
蘭は俺のこと少し心配そうだったが、すぐ笑顔に戻ってくれた。
名探偵コナン・犬夜叉などなどアニメとマンガが大好きな社会人です。 〈自己紹介〉 名前→サクラサク 誕生日→10月13日 星座→てんびん座 ...