中途半端系女子の日常30 *幼なじみ
投稿日:
546
1
9
1
紫原くんの事を話に出した途端、マコ兄を包むオーラがいつもより増して黒くなった。
何かブツブツと唱えている。
「……フハッ、見捨てられた時が見物だな」
「見捨てられたらマコ兄慰めてね」
「勿論さ……なんて言う訳ねえだろバァカ!用済んだならさっさと帰れ」
本当にこれ以上話を聞く気は無さそうで、マコ兄は雑誌を手に持ち直して再び読み始めた。
まあ話はできたから良しとしよう。
「うん、それだけ。体気をつけて、バスケ頑張ってね」
「うるせえ」
視線も合わせようとしない彼をもう一度見、部屋を出る。
相変わらずクール…というか冷徹だなあ、マコ兄は。
でもね……
(雑誌、逆さまでしたよ)
心配してくれているって、少しは自惚れてもいいのかな。
((見捨てるなんてことしやがったら、潰す))
名無しさん