#38
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あの日から大貴くんとは話していない。
私が一方的に大貴くんを避けていた。
大貴くんを見たら、彼女としていたキスを思い出しそうで怖かったから。
あのあと、私は泣いた。
涙が止まらなかった。
それほど大貴くんが好きだった。
でもこれで決心できたのかもしれない。
大貴くんは“お兄ちゃん”であって、それ以下でもそれ以上でもない。
大貴くんの妹である私は“それ以上”なんて存在しないんだ。
廊下の先で友達と話す大貴くんを少しだけ見つめた。
きっとこの先こんなにも好きになれる人なんていないな。
大貴くんから視線を外して、一番最初にそう思った。
なぜかまた涙が出そうだった。
さ く ら り ん ご ○♪.°
▽ᵒᴾᴱᴺ▽ 小 説 屋 で す ゚。*♡ < < 君 の 全 て を 愛 し て い た い > > < < D ...