薙羽哉「大丈夫か?」 沙羅Said
叱咤するように赤い痛みがこめかみに走った
薙羽哉「おい、大丈夫か?」
沙羅「はは、なんとか」
そう答えるけれど、立ち上がることすらままならない
薙羽哉「おぶされ」
沙羅「えっ?」
薙羽哉「いいから」
沙羅「すみません」
祇王「しかし……見事に祓ったな
とても先程まであの妖たちがいた場所とは思えぬ」
薙羽哉「こんだけやってりゃ、もう今日はあいつら出てこないよな?」
祇王「おそらくな」
薙羽哉「なら帰るか。……おい、高虎、行くぞ」
高虎「……」
沙羅「高虎君、ごめんなさい
私がしっかりしてないから」
高虎「いえ、……貴女は何も悪くない
俺が……」
悔しげに唇を噛み、またうつむいてしまった
今高虎君にどんな言葉をかけてもその心に届きそうにない
重い沈黙が場を支配する
誰も口を開くことなく、なんとなく気まずい帰宅となった
続く
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