第六話

「それで、本題なのですが解けました」
「え！まじで！」

小首を傾げた黒子はうっそりと笑った。中学の頃と比べたら幾分かはましになっているのだ。苦労して解読していたあの時とは違う。


「《僕の無垢なる天使だし》これは、降旗君のことを可愛いって意味です。それで、《僕と相互所有の契約を交わそう》は…」

そこまで言った黒子は困ったように眉をひそめた。これって言ってもいいのでしょうか、と呟いていたのだが、意を決したのだろう。一つ頷いて続きを言う。

「相互所有の契約っていうのは、恋人同士という意味ですね。これを総合して考えられるのは…」

「え！赤司ってｹﾞｲだったのか！？」
「いえ、まあそうなりますけど。つまり、告白だったってことですね」