12『過ぎ去った時間が恋しくて』

• 最後の涙。
• カラブリ
• 脱色ラノ
• ラノブリ

酒の入ったグラスを持ち上げ、カンパーイ！と叫んだ。
貸しきりだし、騒いでも問題はねぇよな。


『阿近、それとって』

「へいへい、こと隊長様々」

『その呼び方はやめてよ、昔のことでしょう』

「現九番隊隊長が良く言うぜ。」



ほれ、と皿にとったあてを隊長の隣座る阿近さんが渡す。
あなたたちどういったご関係ですか。
ただの幼馴染みには見えないのですが。


…っていうか、



「昔のことって、やっぱり神矢隊長、隊長やったことあるんですか!?」



持ってた酒を溢しそうになりながら隊長に詰め寄った俺。
因みに位置は、丁度真ん前。
隊長は後ろに引くことなく、平然とした顔で酒を飲んだ。



「隊長やったことあるってなんかへんな言い方だな…」



そう、突っ込んだのは阿近さん。
いや、そこ重要っすか…
と言いかけたが寸のところで飲み込んだ。
睨まれると怖いから。