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イ/ナズマ文庫

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にぃにぃとやったときと同じ、カーブする球で、木の間をすり抜けるようにして木に当てる。
「次、南雲くんだよ」
ポン、とボールを放ると、南雲はそれを手も使わずに受け止めそのまま蹴った。
ボールは人間が蹴ったとは思えぬスピードで木々を抜け、目標の木に当たった。
木がみしりという不穏な音と共に揺れる。
このパワー、間違いない。
彼はエイリア学園の生徒だ。
私は確信し、さっさとそのバトルを終わらせ、半ば引きずるようにキャプテンのところへ連れて行った。
「キャプテン!炎のストライカー連れてきましたよ!」
キャプテンが顔を輝かせてこちらを見る。
しかしそれは、南雲の顔を見ると落胆の色に変わった。
それを必死に押し隠しつつ、キャプテンが問い掛ける。
「君が、炎のストライカー?」
「あぁ。南雲晴矢だ」
勇くんが口を挟む。
「円堂さん、この人すごいんですよ!」

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