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イ/ナズマ文庫

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ニヤニヤ笑いはほとんどドヤ顔に近かった。
「すごいシュートだな…これならイナズマキャラバンに入っても大丈夫だ」
一之瀬さんが呟く。
「どうだ、俺の必殺シュート」
いつの間にか南雲が私の目の前に立っていた。
「すごいね。…どうしてそんなに高く飛べるの?」
しかも滞空時間もやけに長かったし。
「まぁ、格の違いだな」
偉そうに言い放ち、ニヤリと不適な笑みを浮かべる。
不覚にも心臓がドクリと音を立てた。
「監督!南雲をイナズマキャラバンにいれてもいいですよね」
キャプテンが振り向いて、監督に声を掛けた。
それまで黙って成り行きを見ていた監督が口を開く。
「構わないわ。…でも、その前にいくつか聞いておきたいことがあります」
「おぅ、なんでもいいぜ」
南雲が片手を上げて答える。
「私にはあなたを預かる以上、あなたのご両親や先生方にそれを伝える義務があります」

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