イ/ナズマ文庫
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そんなことを言っていると、佐久間先輩が2回目の皇帝ペンギン一号を放った。
間一髪で、塔子、壁山まキャプテンの三人が止めたので、ほっと一安心していると目の端に佐久間先輩が倒れるのが映った。
「佐…久間先輩…!?」
私は慌てて駆け寄って手を伸ばした。
しかし、佐久間先輩はその手を掃うと、一人で立ち上がった。
その危なっかしい姿勢に、私はつい手を腋の下に差し込んで支えようとした。
その瞬間、佐久間先輩がいきなり叫んだ。
「触るなっ!」
そしてそのまま左手を伸ばして私を突き飛ばした。
吹っ飛ばされた私に、雷門メンバーが駆け寄ってきた。
私は風丸さんの手を借りて立ち上がると、佐久間先輩に向き直った。
この感覚、前に味わったことがある気がする。どこだっけ?
そんなことを頭の片隅で考えながら問い掛ける。
「佐久間先輩は、なんでそんなシュートを打つんですか!?」