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小説 またあした

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柊の存在が、私の延命治療の一つ。
「ほれはなにけ、俺のおかげで河口生きとるちゅうことけ」
「あんたより涼の存在の方が私には大きいわいね」
調子に乗り出した柊に釘を刺す。存在の大きさ自体は変わらないけど、それぞれに対する想いが違うから、自身の中で涼の存在が何倍も大きいのだと思う。
柊と話していても、いつも私の頭には涼がいる。正直、ここまで好きだったとは思わなかった。
「へえ、彼氏、りょうって名前なん」
「……まあ」
口が滑ったと自負しそうになったが、よく考えてみると、別にそこまででもない。
「付き合ってどれくらい?」
「んー、2ヶ月ないくらいかな」
「短いなあ」
「本当はもっと一緒にいるつもりやってんけど、無理やね」
「話したらええがに」
「人の恋愛に口出しせんといてま」

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