所有者 2
ひょいと差し出され、まゆは一瞬戸惑ったが、すぐに理解しおずおずとそれを受け取った。
「ありがと…」
「あー。」
青峰は怠そうにそう答え、そこを後にしようとした。
その時だった。
グラッ…
「「!?」」
先ほどまでまゆが手を伸ばしていた棚が、グラついた。まゆはとっさにさっと頭を守った。青峰は棚を注視している。
棚はさらに傾き、二人の方へ倒れてきた。
「ひゃっ…!」
まゆは、襲い来るであろう痛みに目を瞑った。
「……あ、れ?」
ところが、いつまでたっても痛みが感じられない。恐る恐る目を開けると。
「ふー…あっぶねぇ…」
「青峰くん…え?」
青峰は、棚を片手で支えつつ、まゆを庇うように抱きかかえていたのだ。
「青峰くん!だ、大丈夫なの!?」
「あ?平気だよんなもん。よっ…と。」
青峰はまゆを抱きかかえたまま棚を元の位置に戻した。
無断転載ダメ、ゼッタイ。 ※今はほぼ浮上してません…※ 旦那 → 宮地清志 ♡ 付き合い記念日 → 2014/5/10 結婚記念日 → 2014/...